京都、創業340年の歴史のある『大市』。
やまとナゼしこ!? 女と男の鍋、男なら一度は行ってみたい一流の名店として紹介。
『大市』は、江戸時代に京都で創業。メニューは『〇鍋』と呼ばれるすっぽん鍋のみ。一人前24,000円。
入れるのはすっぽんのみで、野菜などは一切入れない鍋。
この鍋一つで江戸時代から18代に渡って愛され続けているそうです。
食材に使われるすっぽんは、自家製の養殖すっぽん。天然すっぽんよりも美味しくできるように、餌は自然より良いものを与え、自然の環境のまま、寒くなれば冬眠させて育て、4、5年かけて最適な大きさに。
すっぽんの捌き方は一子相伝。特別な捌き方だそうで、現在捌けるのは18代目の青山さんのみ。
すっぽんの味付けは、特別にブレンドされた醤油に、大市専用に作ってもらっている料理酒、仕上げに搾る生姜のみ。
カツオ出汁などは使用せず。それは土鍋に秘密あり。
1600℃の火力で一気に炊き上げ、すっぽんの旨味を凝縮され、このときにすっぽんと酒、醤油の味が鍋に染込み、これが次にこの鍋を使うときに染み出してくる。このため、カツオ出汁は不要なのだとか。
当然、土鍋は高温に耐えうものが必要で、信楽の陶芸家に依頼し、大市用に特別に作ってもらっているとのこと。
新しくやってきた土鍋は調理に使う前にガス火で鍛え、更に2ヶ月かけて醤油と酒の味を土鍋に染込ませ、初めて使える状態になるのだとか。大半の土鍋は鍛える過程で割れてしまうのだそうです。
調理に使う土鍋だけでも手間隙かかってますね。
『〇鍋』は鍋を2回に分けて調理。1回目はお腹が減っている状態なのでぐつぐつ煮えた状態がベストということで分厚い鍋を使用し、2回目は落ち着いたお腹に合うよう出汁が煮詰まらないように、保温力が下がる薄い鍋を使用。
お客さんのことを、ここまで考えて調理しているんですね。さすが一流の料理店。
常連さんによると、「冬鍋の王様」「脂がくどくなくてすっと入る」との感想。
ちなみに、『大市』は数々の小説や随筆、さらにグルメ漫画「おいしんぼ」にも出ていたそうです。(おいしんぼ 第3巻 土鍋の力 / おいしんぼ 第46巻 究極のすっぽん料理)
【大市】
京都府京都市上京区下長者町通千本西入六番町371
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